神様が食べてるご飯って何だろう?
ていうか、神様ってご飯食べるのかな?
そんなこと思ったことありませんか?
この本は日本の津々浦々の神様のご飯(神饌)を調べた本です。
風水師という職業柄、神事を日本に息づく陰陽五行としてもの考えており、非常に興味があります。なぜその時期にそのタイミングでそれをするのか、陰陽五行で呪術的な意味合いを解き明かしていくのも大好きです。
今でこそ お神輿やお囃子などのパフォーマンスがお祭りとして注目されているんですけど、そもそもお祭りの意図としては次の年の繁栄、五穀豊穣を願うもの。
神様にお供えする神饌もめっちゃ大切な役割を担うはずです。それぞれの地域で地理的な影響(海の近くなのか山の近くなのか)で収穫できるものも違いますね。
日本海に面する福岡県の宗像大社の神事と、日本アルプスの中にある長野県の御座石神社の神事では供される神饌も全然違うわけです。言われてみると当たり前なんですけど、改めて納得のいく話です。
この本を読んで珍しいと感じた神饌は、長野県萱野市の御座石神社のどぶろく祭りの鹿肉。
毎年4月27日に行われる春を告げるお祭り。春を象徴する食材として”うど”がメインでお供えされるんですが、次いで”鹿肉”なんですよね。
一般的には、仏教で基本的に禁じられていたので、日本で四足の動物を食べるようになったのは明治以降。しかし、御座石神社エリアでは、諏訪大社から”鹿食免”という鹿を食べる許可が出ていたので鹿肉が身近な存在だったんですね。
あと、鹿肉って陰陽五行的に、火のエネルギーが強くて陽の気が強い食べ物なんですよね。雪解けの頃にしっかり陽の気を取り入れるという意味もあるのかもしれませんね。
日本の民族風俗を神様のごはんから考察した一冊。マニアックですがご興味あればぜひ。
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